あがり症である人は、不安を感じる状況から逃げ出し、
自分だけの小さな殻に閉じこもろうとする、といわれます。
不安な状況に身を置かないよう、不安を少しでも和らげてくれことへ、
無意識のうちにこのような行動をとってしまうというものです。
あがり症を克服するためには、ここを確りと意識してこのような行動を取らないで、
不安を感じる状況から「逃げ出さない」で、向き合うことが大切になってきます。
あがり症を克服するための治療を何も行っていないのにもかかわらず、
あがり症が改善された、というケースがあるのは当たり前です。
こうしたケースは医者などの精神治療を始める前に不安を感じる状況に立ち向かい、
それを克服してしまった人がいるということです。
このようなケースは子どもに多いと言われています。
親が子どもに対して積極的に他人と関わりあえるような状況を作り出すことで、
子どものあがり症は比較的簡単に改善していく傾向にあるようです。
しかし、大人になると子どものように簡単にはいきません。
いったん確立してしまった不安な状況から逃げ出すという行動様式を
成人してから変えるというのはなかなか難しいといわれるからです。
このような行動様式を変える訓練として有効とされている方法が、
「
エクスポージャー法」です。
この方法は曝露療法とも呼ばれ、不安に感じる状況にあえて身を置き、
その状況に身をさらすという訓練になります。
あがり症の人は、不安な状況から逃げ続けている限り、
その不安に対する恐れを取り除くことはできません。
あえて不安を感じる状況に立ち向かっていくことで、
その不安は少しずつでも軽減されていくはずです。